飯森友紀さん

大好きな化学で、合成樹脂の研究開発!飯森友紀さん


経歴

某国立大学教育学部
他大学院 理学研究科
旭化成株式会社 入社
小学生のころからピアノが大好き。音楽の道も志したりした。
大学の部活動ではスキーに打ち込む。
社会人になってからもランニングをするなど運動を続ける。


メインインタビュー

―仕事について教えてください。

―「レオナ」という名前の樹脂を扱っています。
耐熱性や強度の優れているエンジニアリング樹脂として、自動車・電気電子部品などに広く利用されています。

左から「クイックルワイパー」「結束バンド」「ラジエータタンク」
一般的には「ポリアミド6.6」として知られています。「ヘキサメチレンジアミン」と「アジピン酸」の縮合重合で得られます。


材料が同じでも、作り方が違うと、性質も少し変わってきます。
しなやかなストッキングに使われる一方で、イスの背やハンドルといった硬さの必要な製品にも使われます。絹のようにしなやかで、破れにくく、場合によってはカチカチになります。
こんな風に、様々な特性を持たせることができます。
開発材料のみならず、お客様のニーズに対して、どうやったら応えられるかということも考えています。


―一日のスケジュールを教えてください。

―(以下、一日のスケジュール)
6:30 起床
7:30 家を出る
8:30 会社に到着、着替えて作業開始
9:30 実験開始

(樹脂を実際に形にします。「成形」という作業)
12:30 お昼休み
13:30 実験再開
15:00 実験データの整理開始
17:15 定時に退社

これは実験がメインの一例で、一週間のうち2,3日がこのようなスケジュールだそうです。
研究開発と聞くと、ずっと実験を続けているイメージがるかもしれませんが、そんなことはありません。資料作りやミーティング等、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)の機会も多いです。


―仕事上で大変なこと、やりがいを感じる瞬間は?

―やりがいを感じる瞬間は、上司から「うまくいくのか」と言われながらも、自分が考えた条件で実験が成功したときです。
仮説をたくさん立てて、どれもうまくいかないときは大変です。そんな時は上司や同期に相談して、アドバイスをもらうときもあります。
化学、機械など、専門分野が異なる人が多いので、新たな視点を得て、様々な発想を膨らませて戦略を立てます。
相談するための予備知識として勉強したことがとても重要になってくるので、自分の勉強も本当に大切です。
後は「乗り越える」という気持ちです。でも、苦労は自分のためにしていると思って頑張っています。


―自分の興味、方向性を洗い出したきっかけは?

―研究者に興味を持ったのは、中学1,2年のころでした。
テレビ番組でツバルという島の特集をしていて、自分たちとの生活のギャップに驚き、環境保護に興味を持ちました。根本的な解決を導き出せるのではないかという点で、研究に目を向けるようになりました。
多面から情報を集めることが大切かもしれません。
音楽も好きでしたし、天文やスキーも大好きでした。いろんなことに興味を持ってやってみた方がいいと思います。
なんとなく、おもしろいな、やってみたいなと思うことが出てくるのではないでしょうか。自分から分野を絞る必要はないと思います。


―文系から理転してみてどうでしたか?

―以前から理系は好きでした。
でも、数学が好きになれませんでした。今も苦手です。高校に行っても数学が好きになれなかったので、結局文系を選択しました。
父に数学が苦手だから文系にすると報告したときには、「理科が好きなのになぜやめるんだ。なぜ得意不得意で決めてしまうんだ」と反対されました。
なので、改めて自分から理転を選んだ時にはほらね、といった感じでした。
化学をやりたい気持ちはずっと変わっていませんでしたが、高校化学の知識がなかったので、時間を巻き戻したいと思うこともありました。
けれど、大学の化学と高校の化学は少し違うと思いますし、好きなもの、やりたいものだからこそゼロからでも頑張ることができました。
学部時代にいい先生と出会ったことは大きいです。今の私があるのは、その先生がいたからです。ゼロから育てるのは大変だったと思います。


―これからの目標を教えてください。

―仕事と家庭の二つの世界を持ちたいと思っています。
「二つの世界が大事だ」という母の言葉もあり、子供のためにも生きたいし、自分のやりたいことにも挑戦していきたいです。
子供にも、私の働く化学の世界を見せてあげられたらいいなと思います。
会社には産休制度が整っているだけでなく、利用しやすい風土もあり、周りに女性の先輩社員や技術部長もいるので、安心しています。たとえいなかったとしても、やると思います。
仕事では、自分の作ったものを世に送り出したいです。自分の作ったものをいくつも世に送りでしている先輩方を見ていると、モノづくりに対して、とても真摯に取り組んでいると感じます。
私も、昨日まで世界になかったものを、真摯に作り出していきたいです。


―最後にメッセージをお願いします。

―好きなことを自分でたくさん見つけてほしいです。
途中で興味が変わってもいいです、最初から絞る必要はない。だんだんと出口のイメージが見えてくるようになる。大切なのは、自分で見つけようと情報を集めて行動して、自分でやってみて、自分で選ぶこと。自分で自分のあり方を決めることだと思っています。
あとは、夢ではなく、志を立てること。夢は夢、志を立てて初めて、実現できることだと思っています。簡単に言うと努力ということです。
学生の早い段階から見つけおけば、よりスムーズにいくけれど、やろうと思えばいつでもできるものです。
大学から理転もできます。私もこれから興味が変わってくるかもしれません。
どの大学に入るかの前に、大学を出た後に、どう働いていきたいのか。そこを考えてほしいです。
とにかく「やりたい」、「好き」が基礎にあった方がいいです。苦手だから向いていないではなくて、好きだったらできる。苦手でもやっていけばできると思います。


飯森さん、貴重なお話しをありがとうございました!


ブログでもインタビュー記事を掲載しています。ここには載せられなかったお話もあるのでぜひチェックして下さい!
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