奈津子さん

電子通信会社で働くきらきら理系女子!!奈津子さん(2012/12/25)


経歴

立教大学 科学部 化学科 卒業
立教大学大学院 理学研究科 科学専攻 修了
(並行して、高校で化学の非常勤講師として勤務)
NTT東日本 入社


メインインタビュー

奈津子さんはどのようなお仕事をされていますか。
ー大企業や公共機関に対し、安全で確実な情報ネットワーク(通信インフラ)を提供することを目的に、ネットワークの提案・設計・構築を行うネットワークエンジニアです。
お客様のニーズに併せたトータルソリューションを提供する法人ビジネス分野において、私は大企業のお客様を担当し、営業担当者への技術的なサポートをしながらお客様が求める通信インフラを実現する役割を担っています。

希望道理のネットワークを作るのは大変ではないですか。
ーお客様の本当の狙い、目的をヒアリングの中から的確に把握し、それを実際のネットワーク設計に落とし込んで形にしていくのは、とても大変であり難しいことです。
お客様はどう実現したいと思っているのか、そこにどんな意図があるのか推測しながら要件定義し、お客様の設備環境に準じた最適なネットワークを提供することは容易いことではありません。
だからこそ、要望通りの通信インフラを提供できた時の喜びは大きく、やりがいがあります。

大学院での研究や就職活動で忙しいなか、化学の非常勤講師として勤務するのは大変ではありませんでしたか。
ーはい、常に忙しく、何かに追われていました。特に研究学会の準備や研究論文の提出と高校の期末試験の準備が重なったときは、睡眠時間を削って取り組んでいました。
3年たった今でも、あのころはよく実現できたなと自負しています。
でも、講師の仕事は生徒や周りの先生方に恵まれたおかげで、本当に楽しい時間を過ごすことができ、研究の疲れを癒してくれました。研究と講師の両立は私にメリハリのある生活を与えてくれました。

大学院では科学の研究と科学の講師をしていたのにもかかわらず、なぜ科学とは関係のない企業に就職を決めたのですか。
ー化学教師への道と企業への就職には、最後の最後まで非常に悩みました。母校で科学の教師を務めさせていただき、やりがいを感じていた上に、何よりも教えること自体が楽しかったので、教師を目指してもいいなと思いました。ただ、「新卒」という人生でたった一度しかない特権を最大限利用すること、学校にとどまらず、社会全体を知りたい、学びたいと考えたことから、企業への就職を選択しました。
‘化学’は大好きですが‘ビジネス’にしたいとは思わなかったので、これからは‘趣味’にしようと思いました。後々、どうしてもやっぱり教師になりたいと思ったら、また一から勉強を頑張って教員採用試験を受けよう、と考えたのです。

化学が趣味’ですか。
ー化学が好きなのはもちろんですが、就職先も化学に限定するのではなく、もっともっと広い世界を知りたいと思いました。ニュースや論文などで化学の最新情報を知る機会はあるし、興味さえあればいくらでも化学に触れる機会はあると思うんです。だから、化学は趣味であってもいいと考えました。
研究をビジネスにすると、会社の意向や方向性の制約がつきものなので、やりたい研究をいくらでもやらせてもらうことは難しいですね。

なるほど、広い世界を知るために、挑戦する姿が素敵です。様々な企業がある中、現在お勤めの企業に決めた理由はなんですか。
ー私はもとから、定年までずっと一つの会社で働きたいという強い考えがありました。好奇心旺盛な性格なので、「私が何に興味があるのか」よりも、「結婚・育児・出産を経験しても、仕事復帰できる環境を整えている会社か」を重要視しています。
好奇心旺盛ですから、どんな仕事に対しても興味がわくという自信があったからこそです。インターネットや就活本を調べた結果、NTT東日本は女性が働きやすい会社ランキング最上位でした。
結婚・出産・育児等、女性には仕事を継続する障害が多いのですが、そんな女性に対して協力的であり、復帰しやすい環境を整えているリーディングカンパニーであることに魅力を感じたことが、NTT東日本に興味を持ったきっかけの一つです。
離職率が非常に低いことから、社員の会社に対する満足度が高いことの表れであると思いました。

化学と全く関係のない通信系の企業に就職して、大変ではありませんでしたか。
ーもちろん1から勉強しましたし、決して容易なことではありませんでした。しかし、もとから通信に対して詳しい人(あるいは通信学科卒)はほとんどいなかったので、同期と一緒に1から学び、ともに成長したといった感じです。
何事も大変なことほどやる価値はありますからね。人材協力にもすごく力を入れているので、研修制度は多くありますし、学べる機会はたくさん与えてもらいました。

通信系の企業なので、情報科卒の人が多いかと思っていたのですが、そうではないのですね。
ーNTT東日本は通信や情報系とは関係のない学科出身の人もたくさんいます。私のように理学系もいますし、土木や電気出身の人もいます。
なぜなら、「いろんな専門・考えのある人が集まった方が固定概念にとらわれずに常に新しいモノ・価値を生み出すことができる」という考えを持っているからです。
情報系出身の人たちが受ける数が多いため、結果的に一番多いと思いますが、出身学科は問いません。
勉強してきた中身よりも、なんでも目標を持って達成に向かって試行錯誤しながら取り組んでいくプロセスを重視しています。
そもそもNTT東日本は通信会社なので、通信学科したいほとんどいないのでみんな初心者からスタートです。

今後の目標はなんですか。
ー研究開発事業に関わってみたいです。研究からビジネスにどうつなげるかを考えたり検証しながら具現化していく業務です。
これは5-10年先の目標ですがそれまでに現場などで多くの経験を積んでいきたいです。

化学科に決めた理由はありますか。
ー高校時代、単純に科学と数学が得意でした。数学化か化学科への道を考え選択に迷いましたが、身の回りのものは化学製品であふれているから知識がダイレクトに役に立ちそうだし、化学実験をたくさんやってみたいという思いがあり化学科への進学目指しました。
夢ややりたいことははっきり決まっていなかったのですが、やっぱり自分がやっていて好きだな、楽しいなと感じることを大切にし、将来の就職のことは大学に進学してから見つけてみようと楽観的に考えました。

志望大学の決め手はなんですか。
ーオープンキャンパスに参加したときです。立地条件もよく通いやすさもありましたが、新しくできたばかりの研究棟を見学したとき、その綺麗さと革新的な雰囲気にひかれました。
非常に楽観的で単純ですが、志望大学を決めかねている人は、オープンキャンパスに参加して大学の雰囲気を感じ取ることをお勧めします。最低4年間は通う場所・空間ですからね。

大学時代はどう過ごしていましたか。
ー独自に作ったレクリエーションサークルに入っていたし、アルバイトも常に掛け持ちしでやっていました。旅行が好きなので、長期休暇の時は友達とよく海外旅行をしました。
今までに20ヶ国は訪れていると思います。とにかく、大学時代はやりたいことをたくさんやりました。

大学院への進学を決めた理由はなんですか。
ーお恥ずかしい話ですが、21歳の時点でやりたいこと・なりたいものが明確になかったことがきっかけです。学部卒では科学研究を中途半端にしたまま終わってしまう気もしましたし、やるからには精一杯やりたい性格でしたので、世界的な論文を出すまで続けられる点も大学院への進学を決めた理由です。 人生は長いですから、いますぐ就職しなくても2年くらいは自分に猶予を与え、周りの友達の話を聞きながらじっくりゆっくりやりたいことを見つけでいこうと思いました。

学院では何を研究されていましたか。
ー専門は有機反応化学です。ある有機反応論について仮説を立て、実際に有機物を合成し、反応速度を測定して検証するといった理論や実験の両面から有機化学反応を立証する研究です。

最後に、みなさんに向けてメッセージをお願いします。
ー高校の皆さんは高校生活、めいっぱい満喫してください。本当に短くて、本当に貴重な3年間です。勉強がつらい時は。次の楽しみのために頑張ろう。そして、めいっぱい遊んだら、その次の楽しみをもっとめいっぱい楽しむために、そこまで勉強を頑張ってみよう。
自ら努力した結果は必ず帰ってきます。人間はラクしたくなるけれど、今楽するのではなくて、将来楽するために努力した方がずっといいことがあります。悔いのある人生なんてもったいないです。焦って将来のことを決めなくても大丈夫。
もし、医師・歯科医師・看護師・薬剤師・建築家といった専門職を目指しているわけではないなら、理工学部や理学部への進学をお勧めします。就職先の可能性は無限大にあります。幅広い分野の中から、大学生になった自分と相談して決めよう。
自分のことは自分が一番信じてあげてください。決めることよりも、一歩踏み出してみることが大切です。これと決めつける前に実践してみよう。
それから最後に、社会人になると親のありがたみがよくわかります。自分のことを見つめる、振り返ることも大切ですが、自分を支えてくれている家族や友人、先生に対しても感謝の気持ちを忘れずにいてください。




奈津子さん、素敵なお話をありがとうございました!