羽生ひとみさん

画像処理のプロ・仕事と育児をこなす羽生ひとみさん(2014/02/08~09)

経歴

お茶の水女子大学理学部化学科卒業
お茶の水女子大学大学院理学専攻博士課程
株式会社RICOH
人事本部グローバルHRセンター
技術人材戦略グループGL

どんな中高生活を送っていたか
中高大は公立の学校に通う
吹奏楽部の活動に専念
「勉強よりも部活動に専念」
絵を描くのが好き。美術好きが今の画像処理の仕事につながったのではないか
(と、分析とあるので、本人が言ったわけじゃないかも)

メインインタビュー

―本当に実験がお好きなんですね。
大学に入学されてからはどんな生活を送られていたのですか。

―中高でやっていた吹奏楽は大学でも続けたくて、東大の団体で週3~4日活動していました。
後はアルバイトで家庭教師やデパートの販売の仕事をしたりしていました。
さらに教職課程の授業もとっていたので、大学生活は充実していました。

―理系の学科で実験もあるのにバイト、教職、部活と多忙な生活を送られていたんですね。
 是非、その多忙なスケジュールをこなす術を教えていただきたいです。
―多忙という認識はあまりなかったですね。
確かに朝6時に家を出て朝から授業、部活以外の日はアルバイトをしていて、埼玉の実家に帰るのは夜の11時ごろでした。
特に術というものはありませんが、しいて言えば試験前の勉強は学科のみんなで協力して乗り切ることですね。
特に物理学の先生は厳しくて、追試や落第も容赦なかったので必死でした。

―そこまで忙しくされていたのに、多忙という認識がなっかたのはすごいです。
 (私だったら途中であきらめてしまいそうです)
 そんな充実した大学生活を終えてからは大学院に進学されていますが、御茶ノ水の大学院を選らんだ理由はあるんですか。

―大学4年生の研究室は、外研(自分の学校に籍を残し、卒業論文に必要な研究を他の研究所で行うこと)に入っていたんです。
だから大学院の研究室では自分の大学の研究をやってみたくて、御茶ノ水の大学院を選びました。

―(なるほど。)
 外部の研究室と御茶ノ水の研究室生活で異なることはありましたか。

―お茶の水は女子大なので、すごく伸び伸びしているんです。
研究が上手くいかなかったときは、「ちょっと学校のプールで泳いでくる」ということもありました。

―(それは面白いです。女子大ならではですね)
 大学院を卒業されてからのことを教えてください。

―いろんな経験をしたかったので、大学院2年の修論が終わった12月からアメリカのジョージアに1年間留学しました。
だから、普通の大学生や大学院生の就職活動というものはできなかったんです。
でも大学院の教授と相談して、RICOHの方とお話ししたところご縁があったので、この会社に決めました。

―大学院卒業からの留学とは、本当にいろんな経験をされていたんですね。
 RICOHではどんなお仕事をされているんですか。

―入社から23年間は技術職を担当していたのですが、会社の命令で昨年末より技術者の育成についての仕事をしています。
具体的は技術者が自分の力を十分生かして働ける制度の構築や、技術者のスキルを常に上げ続けること支援する環境づくり、スキルアップのための一つのツールとして用いる技術研修の提供などをしています。

―女性の技術者は貴重な人材ですよね。
 仕事上で「女性」という立場が理由で働きにくいということはあるんですか。

―RICOHで働く女性は15%ほどでかなり低いんですが、あまり女性を意識せずに働ける風土なのが魅力なんです。
育児支援制度導入は割と早かったですし、現状も女性推進に力を入れていて、特に女性だからといって手を出せないなんてことはあまりないです。
時代や部署によって多少の差はあるんですが、私の会社は総じて社員の自由度を比較的認めてくれるので、自分が努力すれば、それを行かせるチャンスがあるのが魅力的だと思います。
だから上下関係のルールを守った上でなら自由な意見を認められるんです。

―(それはいいですね。一人ひとりの努力が認められる環境があるからこそ、羽生さんは去年から社会のリーダーとして技術者の育成者という立場になったんですね。)
「育児支援制度」という単語が出てきましたが、羽生さん自身が子育てと仕事の両立で苦労されたことはありますか。

―大変だったのは「急に起こる子供の病気」です。子供の病気って、予期せぬ時に起こるから緊急な仕事のある時は苦労しました。
だからなるべく緊急な仕事を残さないように、優先順位を立てて仕事をしていました。
子供が生まれるともう逃げられないんですよね。だから女性って強いんじゃないかな。

―(「女性は強い」最高の言葉ですね。納得です。)
 羽生さんは今後の目標はあるんですか。

―今後の目標は、後に続く人たちの役にたつことです。あと、みんなが見て目指すものになりたいです。

―それはロールモデルのような感じですか。
―そんな感じです。ただそれは「偉い人」という意味ではなくて、いろんな人がいる中で一つの例になれたらと思っています。

―では最後に、このインタビューを見ている女子高生にメッセージをお願いします。
―今できることを一生懸命やってください。今与えられたものは、得意でも不得意でも一生懸命やるべきだと思います。
私がその積み重ねをしてよかったと思うことは、仕事でいろんな人をまとめなければいけない時、途中で投げ出したときもあったけど逃げないで一人ひとりの話を聞いたり、ダメだったら違う方法でやってみたりすることで自分に身がつくことに気が付いたんです。
重要なのは『直し』で、苦労したことは応用が利くからいろんな場面に対応できるようになる人になれると思います。


当日は同じRICOHで働かれている伊藤さんにも同席していただきました。

お二人とも、本当にありがとうございました。