客野遥さん

ナノサイエンス分野で活躍する理系女子!客野遥さん(2012/9/18)



経歴

私立実践女子学園中等部・高等部
東京都立大学(現首都大学東京) 物理部 物理学科
首都大学東京大学院 理工学研究科 物理学専攻 修士課程
青年海外協力隊 ケニアで理科を教える
首都大学東京大学院 理工学研究科 物理学専攻 博士課程

客野さんは大学院修士課程を卒業した後、青年海外協力隊でケニアに向かわれました。世の中の役に立ちたい、途上国の役に立ちたいと考えていました。ケニアでは理科教師をしていました。
ケニアから戻ると、大学院時代にお世話になっていた教授に研究補助員をやらないかと声をかけられました。これがきっかけで博士課程に入学し、修士課程からしていた研究を再び行っています。

インタビュー

―理系を選択した決め手は?
―高校3年生時の分離選択の時です。理系科目が好きなのと、就職に有利ということで選択しました。最初は薬学を選択しましたが、高校の先生の影響で物理を選択しました。

―高校時代の思い出は?
―中学、高校時代は6年間剣道を続けていました。今でもその時一緒だった人たちと考究しています。

―理系を選択してよかったこと、損をしたことはなんですか。
―よかったことは
・物事を理論的に考えることができるようになったこと
・専門的な職業につける(手に職がつく)
 損をしてしまったことは、
・女子が少ない
・周りに男性が多いため、実験時に使用する器具のねじが固かったり、
モノが高いところに置かれてしまう
でも、女子が少ないので、教授がすぐに名前を覚えてくれました。

―客野さんの研究内容はなんですか。
―ナノサイズの水の研究です。私たちが見ている「水」は、水分子(H2O)がたくさん集まって見えているものです。その水を分子レベル(ナノサイズ)で研究しています。
具体的には、直径が異なる多種類のカーボンナノチューブの空洞内に水を閉じ込め、その構造や相転移(液体から固体への変化)現象などの研究を行っています。カーボンナノチューブとは、太さが水分子数個の炭素のみからなるチューブで、細くて機械的に強いので、新素材として注目されています。

―研究のやりがいはなんですか。
―私がやっている研究は基礎研究です。その基礎研究があってこそ、人の役に立つような応用の研究に生かされます。ナノというのは比較的新しい分野で、すぐに新しい発見につながります。自分が研究したことが世の中の役に立つ、それがとてもうれしいです。

―客野さんの一日のスケジュールを教えてください。
7:00-7:30 起床
9:30 大学で研究
19:30-20:00 帰宅
夕食、論文
24:00-25:00 就寝

帰宅後も論文を読んだりします。平日は研究に励みますが、休日はスノボをしたりハイキングに行ったりしています。

―客野さんの思う理系の魅力を教えてください。
―身近なところから宇宙まで、自然現象を扱う学問なので、物理がわかれば面白いです。物理をわかるようにするには、実験を見る機会を増やすことです。物理だけでなく他の教科も、実験を見て体で覚えればわかってきます。

―客野さんのこれからの目標を教えてください。
―基礎の研究があってこその応用の研究です。今は応用の研究にも興味があるので、医療や環境にも役立てるようにこれからもがんばっていきたいです。

―最後に、中高生へのメッセージをお願いします。
―夢や目標は様々な経験をする中で見つかったり、具体的になっていくものだと思います。勉強に限らず、部活や趣味など、なんでも積極的にチャレンジしてみてください。また、与えられた機会は大切にするといいと思います。それまで興味のなかったことでも、実際に取り組んでみると意外な発見があり、自分の世界を広げるきっかけになると思います。

客野さん、ありがとうございました。


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