実験・実習図鑑~リケジョ's experiment 化学編~

【導入】
理系といえば実験と思う方も多いのではないでしょうか。理系は分野が幅広く、実験も多種多様に分かれています。そんなリケジョの実験・実習事情をインタビューを通して紐解きます。第三章は化学編です。

第三章 化学編

【実験内容:光化学】
・実験はどういった内容ですか。
私は光化学の研究をしています。
光化学と聞いてもあまりイメージがわきにくいと思うのですが、舞浜にある某遊園地に再入園する時、手の甲にスタンプを押してもらったことはありますか。あのスタンプは目に見えないのですが、特殊な光(紫外線)を当てると目に見えるようになります。
そういった特殊な光を当てると見え方が変わる物質の研究をしています。




写真の4色の液体ですが、特殊な光を当てていない状態ではすべて透明な液体です。特殊な光を当てることによって色々な色に光るようになるのです。
この様な技術はお札の偽造防止やディスプレイ、医療分野など様々なところで応用されています。

・レポートの書き方についてのこだわりなどはありますか。
私がレポートを書くときはいつも、要旨、目的、原理、実験方法、実験結果、考察をまとめています。
特に意識しているのは目的と考察です。目的ではただ実験をやるだけでなく、なぜこの実験をやるのかを明らかにすることで、実験へのモチベーションにつながります。
考察では実験の結果からどの様なことが読み取れるかをまとめます。実験の操作自体は言われた通りにやればできても、考察は専門知識がないと書くのが難しいです。まとめるのは大変ですが、やりがいがあって気合が入ります。

・実験室での一番の思い出は何ですか。
わたしは光化学という分野の研究をしています。
透明な液体や白い粉末に紫外線を当てると赤や緑に光ったりする現象を研究しているのですが、初めて実際に光ってるところを見た時はとても感動しました。文章ではこの感動が伝わらないのが残念です。

・実験での大事件はありますか。
研究室に入って初めての実験で薬品の入った瓶を倒して、実験台を薬品まみれにしてしまいました。
研究室の先生に「やっぱりそういうタイプの子なんやなぁ」という意味深な言葉をかけられたのが忘れられません。

・実験室あるあるを教えてください。
研究室に食べ物をたくさん蓄えていることです。 私の研究室では1日8時間以上を研究室で過ごすのと、実験が忙しくごはんを買いに行く暇がないため、スープ、お菓子、カップ麺などをストックしてる人が多いです。
おそらく、私の研究室だけでなく研究室あるあるだと思います。

・意外と知らない実験室のお話を教えてください。
研究室によると思いますが、思ってたより楽しいこと。そしてアットホームな雰囲気なことです。
研究室に入る前までは、1日中1人で暗い雰囲気の中研究し続けるというネガティブなイメージがありました。実際入ってみると、研究室のメンバーと楽しみながら自分のペースで研究を進めることができ、楽しい日々を送っています。
平日8時間以上一緒にいる研究室のメンバーは家族のような存在で、研究室にいるのが居心地が良いです。

・実験室はどういった雰囲気ですか。
私の研究室はやる時はやる、楽しむ時は楽しむというオンオフがハッキリした雰囲気だと思います。お昼ご飯や行き帰りは友達と盛り上がっていても、研究を始めるとみんな真面目に取り組んでいます。
楽しみながらも高め合える良い雰囲気だと思います。

【最後に】
研究室は意外と楽しそうな雰囲気で実験が行われているようですね。次回は第四章実習編になります。