大学生ワークショップ《前半》

《前半》
 文系の大学生にも理系の学科のことを、理系の大学生にも文系の学科のこと、
そして、自分の専攻している分野とは違った分野の学科のことを知ってもらいたいという思いから、
8月30日に「大学生ワークショップ」という企画を実施しました。
 2部構成のこの企画。第1部では、大学生に自分の大学の魅力、大変なところについてぶっちゃけてもらいました!
このページではその第1部の様子を紹介しちゃいます!





*テーマ*
みなさんの大学、学科、分野について魅力、大変なことなど教えて下さい。
また、自分の将来の夢についても教えて下さい。

1.高橋日向子さん(ひなこ)
 津田塾大学 学芸学部 英文学科 2年生

ひなこ:まず、私の大学は普通の大学と違って、英語名がcollegeなんです。学科が4つあるんですけど、その学科全て「学芸学部」っていう一つの学科なんです。だから、uniじゃなくてcollegeになるんですよ。学部が一つなので、英文学科の必修科目だけじゃなくて、他の学科の授業、例えば、国際関係学という授業でも単位を取れるっていうリベラルアーツ的な感じです。英文学科でも、他の分野の教養をつけて卒業できる。それが魅力です。

さえこ(司会):そしたら、他学科の授業ではどんな授業を取っていますか?

ひなこ:メディアスタディーズ概論や比較文化序説(LGBTについて学ぶ授業)といった授業です。バラエティに富んだ授業があります。
さらに、3年生になると学科関係なく取れるようなメディア系のゼミもあります。英文学面白くないなぁ、と思ったらそのゼミを取ることができます(笑)
あとは、国際系のコースにも行けたり。自分の学科だけの幅に収まらないという特性があります。
あとは、自分の学科の授業では、リテラリー・リーディングという、「グレートギャッツビー」とか「ライ麦畑でつかまえて」とかの洋書を読み進めていく授業があります。
一週間に何十ページも読まなくてはいけないので、予習がとっても大変です。苦しいです(笑)でも、普通に洋書を読んだり、日本語訳を読んだりするだけでは伝わらないニュアンスが分かるので面白いんですよ。深く英文学を知れると思います。醍醐味です(笑)
この学科で大変なことは、やっぱり今言ったように洋書をたくさん読まなくてはいけないことと、あとは、英作文も書かなくてはいけないし、スピーキングとか…多面的に英語を勉強する学科なので予習がとにかく多いです!入学当初は倒れそうでした。でも、その結果英語力は確実にアップしています。毎年、TOEFLを受けているのですが、1年生の時と比べて点数上がりました!3年生になるとゼミでこの英語力、そして将来でも生かせるのでいいな、と思います。ただ、辛い(笑)

さえこ:そしたら、次は、自分の将来について教えて下さい。

ひなこ:私はメディアスタディーずコースに入りたです。昔からエンターテイメントが好きだったので、ドキュメンタリーとか興味あります。
あとは、文系なんですけど、院に行く子も多いですね。あとは、卒業してから働いて、しばらく経ったら留年する、とかそういう子もいます。そういう子たちと切磋琢磨しあって社会を作り上げていくみたいなことしたいですね(笑)
受験生に言いたいのは、私の大学は普通の女子大と違うということですね。本当に違う。ソウルに留学に行った時に身にしみて感じました。女子大だからといって先生方は容赦してくれません。本当に勉強したい、就職する時院に行く時に今と変わった自分になるたいな、と思っている子じゃないと目的を見失う、そんな学校です。

さえこ:その、メディア系に行きたいということは受験の時から考えていましたか?今の学校学科に通うことで目的が見えてきたのでしょうか?

ひなこ:受験の時は、国際関係学科に行きたくて、他の大学の国際系も受けまくったんですけど、受かった学校の中から入学する学校を選ぶ時に、海外に留学行きたいとか英語力伸ばしたいとかそういう欲があって、やっぱり国際関係学科に行きたかったんですね。津田塾は授業一つ一つが少人数の学校で、もう一つ天秤にかけていた大学は一つの授業にたくさんの学生がいる、そんな大学でした。確かに、留学に行くシステムは整っているんですけど、その学校に行くとのらりくらりと大学生活を送ってしまう気がして自分に発破をかける意味で津田塾に決めました。
大学に入ってからも、やっぱり国際関係学科に行けばよかったと思うこともありましたが、実際にその学科の授業を履修してみると意外に面白くなかったんですよ(笑)そして、メディアの授業を履修してみた時にその魅力に目覚めました。


2.光安幸奈さん(ゆきな)
 琉球大学 医学部 医学科 2年生

ゆきな:医学科はなんとなく勉強することとか想像できると思うんですけど、6年間あって、私の大学は保健学科と医学科に分かれていて、医学部で1つのキャンパスです。他のキャンパスは離れています。
医学部は週5日あるうちで、ほとんど毎日同じ授業です。高校生みたいな感じ。時間割が最初から割り当てられている感じです。毎日1〜4限までびっしり入っています。
授業内容は1年生は教養で、1年生の後期から3年生の前期は基礎医学と言って解剖学とか神経解剖といって脳とかの神経について学ぶ授業や、あとは病理学と言ってレントゲンを見てどこが悪いとか診断する授業があります。そこを乗り越えるのが一番難しいです。特に神経解剖。これが学科の特徴です。3年生の後期から4年生の前期は臨床系の、この病気はどうしたら治るかという授業がたくさんあります。授業が、頭とか腎臓とかパーツごとに分かれているんです。4年生の後期から6年生は臨床実習に入り、実際に病院でそれぞれの科に入っていきます。

さえこ:事前のアンケートで、大変なことは他学部の接点がないって答えているけど、これはキャンパスのせい?

ゆきな:キャンパスのせいです(笑)あとは、部活とかもスケジュールの影響で全部分かれていて会えないです。その代わり、医学部内でみんな強くなっていきます。所謂大学生活といったかんじではないです。缶詰状態です(笑)

めぐ:解剖学ってテストとかあるの…?

ゆきな:テストあります。

さえこ:医者になるっている目標は変わってないですよね(笑)

ゆきな:医者になるっている目標は変わっていないんですけど、受験の時は小児外科医になりたかったんですけど、小児外科に強い大学に行くにはレベルが足りなくて。琉球大学に行くと決めた時点で、離島診療に興味が出てきました。琉球大学だけが在学中に離島診療を体験できるんです。1年生の時に行ったんですけど、医者の大変さを知りました。総合的に全部見なくてはいけないので。今では、まだ小児外科にも興味あるんですけど、離島もいいな、って感じです。

さえこ:小児外科とか耳鼻科とか専門っていつぐらいに決めるんですか?

ゆきな:大体の人は、ただ医者になりたいというだけで大学に入ってきているので、4、5、6年生の臨床実習を通して決めていく感じです。

さえこ:小児外科に強い大学っていうのがあるんですね!

ゆきな:受験時にどの科に進みたいというのが決まっているのなら調べておくべきだと思います!

めぐ:女子大の方が皮膚科に強いとかあるのかな(笑)美容が(笑)

ひなこ:形成外科とかね(笑)


3.松原恵さん(めぐ)
 工学院大学 工学部第1部 電気システム工学科 2年生

めぐ:私の大学は、工学部、建築学部などがあります。女子が少ない大学なので、本当に女子が少なくて、学校全体でも2割ぐらいしかいなくて(笑)

ひなこ:想像がつかない。

めぐ:なんか男子校に入っちゃったみたいな感じです。私の学科で特徴的なのは回路理論っていう授業とそれと並行した実験なんですけど、回路理論は教科書見て回路を学びます。

さえこ:頭が痛くなるね。

めぐ:そう。豆電球何個で同じ回路が、とか並列が直列が、とかいうのを紙で勉強するんですけど、実験中にこの前これ勉強したよねってさらっと言われてなんの話だ!?ってなります。最初に予習しているはずなのに、最初はよくわからなくて、みんな実験中に理解していく感じです。そうして考察も生まれます。勉強していることがやっと実験で身につくって形になっているのが、特徴だと思っていますね。その中で辛いのは女子高出身だから、ハンダコテとか戸惑いました(笑)男子の技術盗み見たんですけど、一回髪の毛焦がして……

さえこ:嫌だ!

めぐ:工業出身の男子とかもいるから、絶対見下されてると思いながら実験やってます。男子は実験うまいからそれについていくのに必死。危険物取扱とか通信とか電気演算とかの資格を持っている人もいるんだけど、私は勉強についていくのに必死……。単位を落とさないように頑張ってます!

さえこ:次は将来のことについてお願いします!

めぐ:電気系に進みたいと思ったのは、父親が電気系出身だったのと、あとはパソコンとかスマホとかテレビとかそういうのが好きで、そういったSNS関係の仕事に就きたかったから。なんで情報通信じゃなくて電気かというと、受験当時はSNSだけじゃなくてパソコン作ったりのソフトだけでなくハードの面にも興味があって。ソフトもハードもできると思った電気に入りました。実際入ってみるとハードを作る難しさがすごいなって感じ。目に見えているんだけど電気自体は見えないからその見えないものを勉強する難しさを感じでいます。ソフトはプログラミングだからそれはそれで楽しいんだけど、今はハードにすごく興味が有る。自分の好みのスタイルの自分のパソコン作ったら楽しいと思います!


4.新宮沙絵子(リケチェン!メンバー、さえこ)
 東京理科大学 基礎工学部 生物工学科 2年生

さえこ:私の学科の魅力か…。まず、基礎工学部が3学科あって、その全員が入学式の途中に拉致られて(笑)長万部町っていう小さな町に行きます。そこで寮生活をするんだけど、出身地学科ばらばらで1つの部屋4人で生活するから色々な人と仲良くなれる1年があるっていうのが魅力。あと、2年生になって東京に帰ってきてからは、座学で生物の割と色々なことを学べます。例えば、この前生化学の教科書難しいと思って調べたら医学部で使っている教科書で(笑)レーニンジャーって言うんだけど

ゆきな:知ってます。持ってます(笑)

さえこ:難しくない?日本語わからなくない?

ゆきな:難しいですよね。

ひなこ:専門の2人が何言っているか分からないってどういうこと!?

さえこ:分厚いし。タウンワークみたいだし。あと他には遺伝とか、免疫、発生とか色々なこと勉強できるのが魅力ですね。大変なことは、まだ実験がないんだけど、3年生になると実験が週3であって、むしろ3年生になりたくないな、って思う。先輩も大変だって言ってます。

めぐ:週3はつらいね……。

さえこ:いつ終わるか分からないんだよね、それも。

めぐ:私のところは打ち切りだな。前半後半で分かれているから。

さえこ:え。いいな……。あとは、2年生から生物しかやらなくなるから、テストは大変でした。何をやっても生物。何をやってもDNA。高校生の時、英語飽きたら数学、物理飽きたら化学、みたいな感じで何かの教科に飽きたら息抜き的な感じで他の教科を勉強をしていたので、それができなくて辛かったです。それでも、割と楽しくやってます(笑)本当は生物よりも物理が好きだったのに、最近生物が好きだということに気付きました。

ひなこ:そうだったのね(笑)

さえこ:将来は、まぁ最初は流行りにのって再生医療とか研究したいと思っていたけど、今、2年生になったら、アレルギーとか気になってます。中学生ぐらいの時にもアレルギーに興味があって、アレルギー体質の人用の化粧品とか薬とか開発できたらいいな、と思ってました。だから、なんだか少し昔の夢に逆戻りした感じ。


5.山崎友梨子(リケチェン!メンバー、ゆん)
 東京理科大学 工学部 経営工学科 1年生

ゆん:経営工学って、経営ってつくからよく経営とか経済学べると思って入ってくる人がいるんですけど、実際全然違くて。被っているのは、金融系が被っているんですけど、実際はシステム工学とか医学統計学とか基本はプログラミング。それを使って研究するのが経営工学のスタイルです。専門の科目といえばプログラムばかりで。魅力といえばプログラミングができるようになることです。それだけで企業はこの人雇いたい!ってなるので。専門的なことに強くなれますね。

さえこ:プログラミングって独学だけじゃなかなか難しいしね。

ゆん:独学でしている人もいるけど、それだけじゃきついですね。

さえこ:私繰り返しから分からなくなった。

ゆん:そこから難しいですよね(笑)大変なのは、パソコンの授業が5時間あるんですよ。

めぐ:目が疲れそう。

ゆん:PCメガネつけておかないと視力さがりますね。あと課題も大量に出されて終わったら帰れるっている授業もあるので必死です。あと、情報メディア実験と処理演習というのがあって、処理演習がプログラミングで前者が高校でやったようなワード、エクセル、パワポの勉強です。あとテフというレポートを書くソフトがあるのでその使い方とか学びます。この2つの授業が隔週であります。将来は、人間情報工学コースというコースに進みたくて中でも認知工学学びたいと思ってました。認知症のことについて、人間の脳がどういう作りなのかを学んで、それを社会に生かすにはどうするかを学ぶ学問です。あとは教育工学に興味がありました。予備校の衛生授業について研究したかったです。最初はプログラミングが嫌だったのですが、実際やってみたらプログラミング楽しくて(笑)今は、医薬統計に興味あります。薬がどう人間に効果あるのかを臨床実験して確かめて薬剤師とか医者にデータを渡す部門が製薬会社とか厚生労働省にあるので、そういうのに興味あります。


以上が第1部の様子です。
5人の大学生の各分野の特徴、そして将来のことなどを語ってもらいました!
進路に悩む女子中高生のロールモデルとして参考になれば良いな、と考えています。

第2部はちょっとした遊びを含めたワークショップの様子を紹介しています!
第2部の記事はこちら